悲愴の2楽章の提示部だけを何ヶ月もやった話。
先生の指導のメインは、表現・歌い方というよりは音色の方で、メロディーとそれ以外を違う音色で弾くこと。ベースと内声はベターっとした音で、とおっしゃいます。
なぜそれに何ヶ月もかかったのかと言うと、
その頃私は、数年前からじわじわとわかってきていた脱力というものについて、ようやく全身の状態にまで理解が進んできていたところでした。これからはデフォルトでその状態で弾けるように日々の練習でももっと意識していきたいと思ってたところでした。
だからベターっと弾けと言われても、なかなか受け入れられない・半信半疑・ストンと弾きたいよう・だったんです。それが一つ。
もう一つはただ単に、指によって違う弾き方をすることが出来なかったんです。こんなゆっくりした曲でも、運動神経が悪いから頭の命令通りに指が動きません。
でも、弾き分けができるようになった時、自分でもはっきりと、"すごくよくなった!"って感じたのです。
先生は、"ベターっとした音"って表現してたけど、自分の感覚では、"濡れ落ち葉だらけの歩道"のイメージで(^^;;、じわーーんと弦楽四重奏の伴奏みたいに聞こえるんです。実際にはピアノの音はすぐ減衰していきますから、そんなはずはないんですけどね、そう聞こえるんです。
自画自賛もいいとこですみません。
しかも、この辺りの音域は、私がピアノ初心者ながら直感でこのシゲルくんを選んだ決め手となったところで、も、も、この提示部をうちのシゲルくんで弾くとすっごく気持ちいいんですよ!!
前の記事にも書いたように、提示部以外は悲惨ですけどね、久しぶりにピアノで、できた!って達成感を得た出来事でした。
ほんと、久しぶり。